日   時:2019年11月30日(第5土) 10:00~12:00
場   所:新橋 港区生涯学習センター204室
レポーター:戸邉正博さん
テ ー マ:Ikigai (生き甲斐)茂木健一郎著の輪読
出席人員 :16名(男9名、女7名)

レポーター

概   要:夥しい数の著作を持つ脳科学者の茂木健一郎氏の著書で2017年8月にイギリスで発売された英文の196ページに及ぶ単行本「The little book of ” ikigai” Live a happy life the Japanese way」の抜粋を輪読しました。この書はイギリスでベストセラーとなり現在30か国で翻訳出版が決定しており、日本でも逆輸入されて2018年5月に翻訳書が出版されています。この中で茂木氏は「生き甲斐」には5つの柱があると言っています。
1. Starting small                       小さく始める
2. Releasing yourself                 自分からの解放
3. Harmony and sustainability    調和と持続可能性
4. The joy of little things            小さな喜び
5. Being in the here and now      今ここにいること
196ページの英文の本から上記の5つの柱を端的に説明している部分を22ページ抜粋し、資料として事前配布されました。日本の伝統・文化、日本人の感覚質を”Qualia”, 主観的な幸福状態;無我の境地を”flow”といった哲学・心理学的用語を駆使して説明されています。「八百万の神」、「和」に象徴される日本独自の精神的態度、社会全体との調和の中で個として生きることが生き甲斐の本質といった文脈で、例として一流の寿司職人や茶の湯等を引き合いに出し究極のこだわりを成しえて生き甲斐を感じていると分析しています。英文そのものはさほど難しくありませんが哲学、心理学の専門用語と関連の学者名が随所に出てくるので、輪読資料とは別に、レポーターが解説資料を別便で送ってくれました。テーマ内容に拘わらず出席者から活発な発言がありました。

例会風景ー1

例会風景-2