山本代表メッセージ

Dear CHAMP Members and Members to be:

長い夏の後に短い秋と寒暖の差が激しい毎日ですが、お元気にお過しでしょうか?
体調の調整に戸惑う日々ですね。

10月に入って円安継続と急激な物価高が、私達の日常生活を直撃しています。円安は日本銀行が異次元の緩和政策を続けているのが主要因ですが、物価高はロシアがウクライナ侵略したことだけが原因ではなさそうです。世界的なインフレは物流の滞りに起因しているとは言え、現在の不安定な状況は経済格差による社会不安が背景にあると思われます。大変心配なのは、今世界は歴史の教訓から学ばず、同じような過ちを繰り返す歴史の逆戻り状態にあることではないでしょうか。日本だけでなく、世界全体が人類の大きな転換期に来ているように思えてなりません。

ところで「ガリバー旅行記」をお読みになった方は多いですよね。10/08付日経新聞デジタル版で井口哲也氏が<編集局長が振り返る今週の5本>記事の冒頭で書かれた第4話「フウイヌム国渡航記」でガリバーが馬=フウイヌイに支配される国に入った話は、大変興味深いです。
人間=ヤフーがソリを引かされる国で、食べ物を十分与えられていてもヤフー達がそれを独り占めしようと争い、宝石がとれる草原では壮絶な縄張り争いをし、ガリバーは次第に人間に疑問を持つようになります。フウイヌイたちの行動原則は「理性を磨き、理性の命じるままに生きよ」「友情と博愛」であったということで、現代の世界的な闘争社会への示唆であるように思います。

皆様、2023年はチャンプ設立25年です:
立派な大人年齢ですね。チャンプは自己の経験と知識を、自身の向上と社会に役立てることを目指し発足した任意団体です。正会員は50才以上の成熟人ですが、2022年現在の平均年齢は78才です。25年前に設立メンバー達と名称を考えた時、<元気の出る>名前にしましようと、チャンピオンChampionからCHAMPをとり命名しました。そして、Cross Hands Association of Mature Persons=成熟人が手をつなぐ会、が生まれたのです。全米引退者協会AARP(50才以上のアメリカ人半数が所属する無党派・無宗教のボランティア団体)を模範にしました(AARPは引退者の経験と知識を適材適所に活用している団体で、本部はワシントンDCです)。

「789運動(仮称)」ご参加への呼びかけ:
今年の1月7日に皆様へメール、ニュースレター93号(1月末発行)に再掲載させていただいた≪新年のご挨拶≫で提案した運動です。7は70代、8は80代、9は90代で、後期高齢者の社会貢献活動の提案です。活動内容を具体化する検討と準備ミーティングを7/13から10/01にかけて3回開きました。そしてこの運動の実践には若者世代(20~60代)にも呼び掛けることになりました。第3回議事録と関連資料は皆様に10/05にメール致しましたが、本号にも掲載しています。チャンプ会員の経験と知識が豊かな分野(例えば住宅分野の街づくりや日頃活動している文化・教育・環境と再生エネルギー分野)での具体的な活動目標が出されています。小規模でも毎日一つ一つの行動が未来を開いて行く、と信じます。先人達の<果敢な>社会改善のために草の根運動から始まった活動が、次世代が安全に過ごせる社会の礎となりました。次回ミーティングは10/31(月)14:00~16:00です。皆様のご参加をお待ちしています。

チャンプ活動会のニュース:
「山の会」と「東京探訪の会」が合併し≪チャンプ散策の会≫として活動を再開して下さることになりました。幹事は6名で構成、力強い陣営での活動再開です。第1回の活動会を楽しみにしています。関西チャンプでは11/19(土)に久しぶりに「スケッチの会」が開かれます。チャンプ会員北沢さんの能舞が京都観世会館であり、公演前に集合し観世会館付近でスケッチします。

総会兼忘年会のご案内:
チャンプ本部は12月17日土曜日12正午~14:00に新宿三井クラブで開催します。関西チャンプは12月15日木曜日17:00~20:00大阪の味吉兆「ぶんぶ庵」で開きます。本年最後の会合となりますので、多数の皆様のご参加をお待ちしています。

Best wishes,

CHAMP代表 山本儀子 Noriko Yamamoto

アメリカよもやま話 Noriko Yamamoto

アメリカ庶民の関心は、ロシア侵略によるウクライナ情勢や中国の対台湾政策より、国内の経済状況と11月の中間選挙に集まっている。

  1. アメリカの経済情勢
    8/26(金)にFRBパーウェル議長は、インフレ抑制のため金利引き上げ策は当分続けると発表、ドル高・円安に拍車をかけた。
    8月の失業率3.7%、8月のインフレ率8.3%(7月8.5%);ガソリンコストは25.6%増、食料は11.4%増(1979年来最大)で家計を圧迫している。
  2. 中間選挙(2022年11月8日火曜日)
    下院 435席の全部 (現在民主党219、共和党211、空席5席)上院 100議席の内 35議席 (現在民主党50、共和党50)50州の内36州で州知事や地域知事の再選挙となる。
  3. Trump氏の再選予測はいかに?
    同氏推薦の中間選挙候補が優勢にあると伝えられるが、まだ予測不定である。9/08付ニューヨークタイム紙The Run-Up主宰A.Herndon氏は、中間選挙に対するアメリカ庶民を4カテゴリ―に分析している。
    ① 疑惑的なトランプ支持者:投票システムを信頼できないので、自分が投票しても無駄になるのではと疑っている。トランプ自身が騒ぎ立てた選挙結果への疑いが、共和党支持者の選挙参加を抑える結果を招いている。
    ② 若い投票者:ヘルスケアとか気候変化などバイデン大統領は選挙前に約束した政策を実施していない。しかしながら、8月に発表した学生ローンの免除策などで支持率は少し戻っているが、若者の投票率は低い。
    ③ 落胆した民主党支持者:民主主義が危機に晒されている、との焦りと懸念が民主党のリーダーシップへの失望感になっている。
    ④ Non非-MAGA(Make America Great Again)共和党員:中間選挙において最も重要な人口層は、中道・穏健な共和党投票者であろう。トランプの頻繁なスキャンダル的出来事に共和党内部でも困惑が増している。フロリダ州知事のRon DeSantisが浮上してきている背景だ。

両党の投票者が一致している懸念は、現在アメリカが間違った方向に向かっていて、大多数の人達が民主主義が崩壊の危険にあるということである。しかしながら、トランプ支持者はトランプならロシアがウクライナに侵攻するのを防ぐことが出来たと考えている(軍事力を背景とした外交交渉)。

第85回例会報告

日時:2022年9月17日(土)10:00~12:00
会場:港区生涯学習センター304号室

会場出席とZOOM参加併用で開催され、会場10名、ZOOM17名が参加した。

●アメリカよもやま話(山本儀子代表)

話題1:アメリカの経済状況。話題2:中間選挙について。話題3:Trump氏の再選予測などについて

●789運動(仮称)について(山本儀子代表)

現在のチャンプ会員の中心世代が今後どのような社会貢献が可能かを有志で検討を始めている。これまでに「住まい・不動産に関する知識経験を生かして『まちづくり』を支援する」「障がい者支援として十日町の『NPOあんしん』と米粉パンの生産販売を計画する」「UR都市機構の空室の有効利用について提案する」などのアイデアが出ている。ある程度具体案がまとまれば全会員に開示してさらに検討を進めたい。

●会員スピーチ 島田博之(3保育園を運営中)

タイトル「保育園の現状と課題―非認知能力に注目」
現在の保育園には今会場の皆さんからご意見があったように「保育士が不足している」「保育士の経験や能力が不十分である」「保育士の給与が低い」「保育園の施設や環境が不十分」など多くの問題がある。中でも幼児がどのような保育環境、社会環境で育つのが好ましいか、を考えたとき、都市部では人工的な庭はあっても自然環境に接することができないのは大きな問題である。幼児の望ましい成長には「リアルな体験」が必要。例えば、草花や樹木に接すること、虫や鳥や動物に接すること、美術館や博物館で本物を見ることなど。近年はデジタルなIT機器が安易に使われるがこれは道具にすぎずリアルな体験にはならない。行政では箱物(建物)を増やして人員は配置するが、保育環境は不十分で保育士も新人で質も低い例が多い。10年の経験がなければ一人前の保育士とは言えず、保育士の育成も緊急の課題である。保育士にも知識と経験が豊かであることが望まれるがチャンプの会員は成熟人なので孫には関っていると思うが保育にも関わってもらえればうれしい。

皆さんは「非認知能力」という言葉を知っていますか? 「認知能力」は知能指数、学業成績、運動能力など数値で表示可能な能力を言い、「非認知能力」は集中力、我慢強さ、協調性、問題解決能力、など数値で表せない人間力や生命力を言う。これまでの社会は認知能力を重視し競争や格差を助長してきたが今は逆の非認知能力が注目されるようになってきた。ポール・タフが書いた「私たちは子供に何ができるのか・非認知能力を育み格差に挑む」という本は参考になる。ペンシルベニア大学のアンジェラ・ダックワース教授はGRIT(グリット=生き抜く力)を提唱するが次の4つの要素の頭文字である。①Guts(度胸)②Resilience(回復力)③Initiative(自発性)④Tenacity(粘り強さ)である。同大学の調査によれば「成功している人の共通点はGRITを持っていることだ」そうである。しかも注目すべきは非認知能力が先天性ではなく後天性なので誰でも努力すれば身に付けることができることである。ポール・タフが児童養護施設で二つのグループ《A》子供に機械的に接する、《B》親子のように親密に接する、に分けて育て長年に渡って追跡調査をした結果、《A》の大人は、収入が低い、離職率が高い、離婚が多い、《B》の大人は、収入が高い、離職率が低い、離婚が少ない、ということが分かったと言う。親でなくても愛情を持って子供に親密に接すれば子供の非認知能力が上がり人間力のある大人に育つということであろう。今の時代は家族でも共働きやIT機器の発達で子供との交流時間が少なくなっていることは問題である。子供は保育園で仲間がいることもいいことであるが大人に囲まれ可愛がられたり教えられたり叱られたりすることも必要なのである。子供が大人に接する機会を増やすにはどうしたらいいでしょう、私からチャンプの皆さんに提案があります。皆さんは昔街頭紙芝居を楽しんだ経験があるでしょう。今度は皆さんが子供たちのために紙芝居を見せてくれませんか?大人の顔が見えて声が聞けて話が聞けて紙芝居が見られる、これはテレビやスマホでは味わえないリアルな体験であり非認知能力を育てるのに有効でしょう。今は図書館にゆけば紙芝居をいつでも貸してもらえます、保育園では皆さんの来訪をお待ちしていますので是非ご検討ください。

●活動会の報告(各活動会幹事)

「山の会」と「東京探訪の会」を統合して一つの活動会とすることを検討中(宮尾さん報告)。「コーラスを楽しむ会」(中林報告)など。

第3回「789運動(仮称)」議事録

日時:10/01/2022 土曜日 10:00~12正午
会場:港区立生涯学習センター303号室

出席者:9名 敬称略(安斉洋一、梅澤正巳、手島達夫、内藤 尚、中林由行、野村一郎、宮尾 賢、山田信子、山本儀子)

1) 9月の経過報告:(10分)

① 9/10土曜日13:00~15:00 NPO法人支援センターあんしん会長樋口 功氏代理として(株)みらい代表取締役村山久夫氏チャンプ側出席者中林由行、吉兼裕貴、山本儀子

≪新潟市十日町で融雪会社経営の傍ら20年間NPO法人支援センターあんしん
(障害者の就業支援と職場創設)を運営しているチャンプ会員樋口 功さんを長年支援している村山さんと会見:障害者の職場拡充のために樋口さんが友人から購入した野菜乾燥装置一式(中古)を活用して、乾燥フルーツや米粉パンの製造を検討中。中林さんからチャンプがその販路形成の一助になれるのではないか(品質保持と保存のため要冷凍)などの提案が出された。≫

② 9/12月曜日14:00 UR都市機構本社 ストック事業推進部

部長 間瀬昭一氏との会見
チャンプ側出席者中林由行、宮尾 賢、山本儀子

本日配布資料をご参照下さい:UR賃貸住宅の管理戸数約71万戸(1,459団地)
内約7割を占める47万戸は管理開始から2019年に40年が経過している:「類型設定」のストック活用&ストック再生の方向性と再生手法・進め方
今後のチャンプ貢献可能性について提案と検討。

言論の自由を確保するために、と言うことのようですが、先が読めている事業家ということで、彼は日本でも話題沸騰です。
(これらのことは、日本ではあからさまに話題にはなりませんが、似たような何かが陰湿に内在しているようにも思えますね。最近SNSでニュースサーフィンなどしていると、時に「このサイトは危険ですので閉じ
てください。」の黒画面に突如切り替わったりするので、そのコンテンツの内容によっては流布を妨害している何者かがいるではないかと感じることもあります。)

≪背景:UR都市機構は、2007年12月にUR賃貸住宅ストックの2018年度までの再生・再編の方向性を定めた「UR賃貸住宅ストック再生・再編方針」を策定し、当該方針に基づき社会環境の変化への対応や経営の健全性確保に努めてきたが、目標は未達成だ。そこで、2033年度までのUR賃貸ストックの多様な活用の方向性を定める「UR賃貸住宅ストック活用・再生ビジョン」を2018年12月に策定。添付資料にあるストック活用とストック再生(主に2019年4月時点で管理開始から40年が経過する団地)に再チャレンジしている。≫

チャンプとしては、ストック活用と再生に関わる両分野で、高齢者に限らず、安全な住まい確保に経済的に困窮している若者世代への問題解決手段としての住宅供給の方策提案に貢献する余地があると考える。

2) 「789運動(仮称)」としての活動提案ディスカッション:出席者からの提案・検討:各氏の意見発表

安斉洋一氏:
添付資料(安斉<789運動(仮称)に関する感想>を参照)チャンプが「街づくり」をテーマとして取り上げるとしたら、例えば、空家対策を含めてチャンプが知恵を出せる活動分野があるような気がする。さて、会場の神戸外国倶楽部は、現在コロナ禍の中での経済状況で、改修の話はペンディングとのことですが、今回はCHAMPのために“神戸より愛をこめて”と銘打って、シェフの心のこもったフレンチコース料理が提供され、期をみて順番に出されてきます。

梅澤正巳氏:
チャンプ入会してからまだ4年にしかならない。時折心配するのは、古くから活躍しているチャンプの幹部諸氏の考えやビジョンが、どれ位あまり活動していない一般会員に伝わっているか、ということである。もっとコミュニケーションを盛んにする方策を考えてはどうか?

手島達夫氏:
住宅ニーズ・住居への考え方が変わってきているのではないかと感じる。〇専業主婦がいなくなり、共稼ぎが基本生活パターンになっている、〇食事を作る作業が変化し、簡素化してパッケージされている。温めて完成するような簡単な料理が主な食事、〇幼稚園よりも保育園での育児を求めている、〇テレワークが増えて専用の部屋が求められる、等。昔の公団当初の住まいは、専業主婦がいて、子供は幼稚園、毎日の通勤のご主人という理想の家庭をイメージして作られた、健康優先住宅だった。URを含む空家対策への提案をチャンプとして提案できるのではないか。

内藤 尚氏:
はっきりとした活動目標のイメージが浮かんでこないが、現代の日本が抱える「少子化」と「環境」問題への対策に焦点を当てた活動などが良いのではと考える。

中林由行氏:
チャンプで社会貢献するにしてもゼロから始めるのは難しいので、チャンプ内にシーズ(活動の元になる資源)を探すことから始めてはどうか。789運動と567運動を連携させてはどうか。息子世代に聞いたところ、ボランティア精神が豊富なのは更に若い世代=20代から30代の若者であるようだ。

野村一郎氏:
567~789の年代と共に得たものを活用する。次世代に伝えることを意識する。若い世代との交流促進、若い世代が集まるイベント等の開催、教えるイベント、語る・触れる機会、エネルギー問題対策(例:森の製材リソラ)、言葉使いをただす活動、など。森の製材リソラHPは、morinoseizai.com

山田信子氏:
コロナ禍の影響があったとは言え、活動会の集まりが殆ど無くなり、ニュースレターだけではチャンプの魅力が少ない。もっと皆が参加しよう、と思うような魅力づくりが必要ではないか。

宮尾 賢氏:
随分前にミサワホームが母体になって発足した55才以上の退職者(ミサワだけでなく一般企業)を対象にした親睦団体があり、地域交流会・ZAGAKU・BUKATUの3組織の中でそれぞれ活動していた。2002年にミサワホームがスポンサーを降りた後は、地域交流会とZAGAKUが独立して活動を続けているようだ。いかにしてミサワがこのようなOBリストを入手したかは不明。

山本儀子氏:
既に社会問題解決に寄与する活動をしている人達の支援 =例えば、チャンプ会員の安江高亮さん(信州まちづくり研究会理事長でスマート・テロワールを推進し、地域の農業活性化に尽力)、同じくチャンプ会員藤井克昌さん(農業における「ソーラーシェアリング」を推進し、代替エネルギー活用の普及・経営化に取り組んでいる)、9月にNHKスペシャルで取材された空家再生をビジネス化している若者達の支援、先に紹介した樋口功さんの障害者就職活動の拡充支援、そしてUR団地空家の社会福祉問題解決の方策を兼ねた有効利用提案など、チャンプ貢献の選択肢がある。

関西支部2022年9月例会報告

記 ・ 岡田優

関西支部の秋の例会は9月15日(木)に京都市役所の直ぐ向いの、カジュアル料理&ワイン「シャバ リバ(SHAVA LIVA)」で行われました。出席は山本代表はじめ、10名でした。コロナの第7派は収まりつつある兆候は見えるものの、まだ飲食を伴う集会等は自粛の組織もあってそのため欠席の方、あるいは身近に感染したり濃厚接触者が出たりで、逆に忙しくなって都合のつかなくなった方もありました。そんな中このレストランを普段使うだろう市役所の職員方も自粛中なのか、7月の予約時点とは打って変わって他の客が少なく、予想外に静かで快適な会場となりました。

■プログラムは、開店前の17:30~18:00(実際は延びて~18:15)まで代表の「アメリカよもやま話」と「789運動」のお話。18:15~20:00 食事+参加者近況報告、話題提供。20:00~20:30 意見交換、次回開催の打合せ、〆のご挨拶 でした。

■「アメリカよもやま話」では、本部会合でも話される通り、1)インフレ物価高の問題、2)中間選挙とトランプ陣営の動向、3)中間選挙に対するA.Herndon氏の市民の4つのカテゴリー分けと、現状認識についてのお話でした。「789運動」については第2回ミーティングの議題リストとその議事録を配布頂き、CHAMP全体としての運動にして行きたい。CHAMP設立当初の主旨を再認識して社会貢献の場と機会を再構築して行くことなどを、NPO法人「支援あんしんセンター」のトイレットペーパーづくりと事業化や、URの郊外中低層集合住宅の空き家10万戸の問題解決リノベ活用策の模索、一千万円の中古乾燥機入手→米粉製法の開発→米粉パンの加工→そのニーズ把握と販路開拓の一連の構想開発など、具体事例を挙げて知恵の創造活動を呼び掛けられました。その為には、CHAMPの現状課題と解決(或いは解消)の方向性やアイデアの展開などについても、例えば若い力も導入してSNSなど(例えばMicrosoftのTEAMSなど)の大胆な活用も考えた、コミュニケーション活性化、メンバー活動の拡大、知恵の蓄積などの活動構想アイデアを説明頂きました。

■各参加者からは、1人ずつ近況報告を行いましたが、まず初めに山本代表のゲスト小阪和子さんのご紹介:Pana Homeにお勤めの後ロスのGlobal Link社に勤められていて、今は日本に里帰り中、鍼灸の学校に入ってしまったのでなかなかアメリカに戻れないでいるそうです。→(以降敬称略)蔵の改修を行っているが、蔵の構造は数10センチ厚の土壁造りという特殊構造なので、難しく苦労している/沖。→外へ出にくいのでもっぱらヨガに嵌っている/藤原。→芸術の秋、絵画展が3ヶ所でありそれぞれのグループに出品するので準備が大変。一方「かな書」をしているが、「真名書(漢字書き)」とは違って、紙面にかな文をどの様に配分レイアウトするか間のとり方などが勘所になるのが面白い/辻。→本当の美味しさに子供の時から馴染んでもらおうと行っている「子ども食堂」が、コロナ禍で集まる場所を貸してもらえず、相変わらず開けない。こんな時だからこそと思うのだが/木下。→ジャズバンドの傍ら「神戸七防黒鯛人」という釣りクラブの会長をしているのだが、大阪湾の港では大阪万博や大阪IR構想の影響で、堤防などの港湾施設の使用についてシビヤな対応を迫られている。大阪港は何とか折り合いが付きそうだが、神戸港はなかなか大変!こちらの折衝パワーがもつか?・・・しんどい話/長田。→「住育の会」で会員を連れてモンゴルの「ゲル生活の体験旅行」に行ってきた。ゲルは遊牧民の住居なので分解して馬に積んで移動でき、大人数人で2時間ぐらいで組み上げられる円形住宅。壁はラチス構造の折りたためる骨組み。屋根は傘のような骨組みの垂木に、革の布を掛け、入口だけドアユニットになっていて組み込む。そこで不自由なく充分快適な生活ができる/加納。→11月19日(土)の舞台に向けて目下、能「菊慈童」を猛練習中。興味ある方は「番組」をお送りするので、お出で下さい。終了後、「東華菜館」で打上げ(?)も行います。ご希望の方はお知らせください/北沢。→相変わらず町家の職人技の勉強会「町家をトーク2022」をしていて、丁度昨日その第1回を「京町家総論」と銘打って開催したところ。以降半年のプログラムはフライヤーをご覧ください。京町家はかなり特殊なことが、通し柱主体の華奢な構造構成からも読み取れるとのことでした/岡田、等々

■北沢さんの能「菊慈童」鑑賞参加者には、当日の行動ルートをまとめて岡田から皆さんに送る事になりました。又、山本代表の提案で、「町家をトーク2022」のフライヤーのデータを中林さんにお送りし、CHAMPでも周囲にご紹介頂けることになりました。

リーズナブルな価格で美味しいイタリアン(?)のコース料理と豊富なワインで満足の食事会になり、最後に木下支部長の〝〆のご挨拶〟でお開きとなりました。尚、次回例会は忘年会という事で12月15日(木)に、幹事を木下支部長にお任せし大阪で開催することになりました。

 

日本文化を語る会:野村一郎さんが仕舞を披露  松村正道

9月3日、目黒喜多流能楽堂で、野村一郎さんが仕舞「国栖くず」を舞われた。
野村さんは喜多流に入門されて苦節10年、今では社人の中でも中堅に成長され、今年も後ろに座るプロの能楽師たちの前で、震えるほど緊張されながら国栖のキリを演じられた。
国栖は大海人皇子が国栖族に助けられた話を元に、世阿弥が構築した蔵王権現の来現を演ずる気宇壮大な「お能」である。機会がありましたら、一度ご鑑賞ください。
さてチャンプ「日本文化を語る会」も、ここ3年コロナ禍もあり、何の活動も継続していない。しかしこの3年間、様々な社会問題が起きていることを考えると、いずれも古き良き日本文化を、次世代に継承できていないことに起因する問題が多い。我々も微力ながらチャンプの会を通して、何か社会貢献できる機会がないか、模索してゆきたいです。

大人のメルヘン『ざぶん ざぶ~ん』を出版  奥田美代子

”瓢箪から駒“のようでしたが、Champのお友達から数々のお励ましを頂き、出版に漕ぎつけることができました。皆さま、ほんとにありがとうございました。
すでにあとがきをお読みくださった方には少し重複してしまいますが。これは、ブリの坊やの冒険物語です。ジャンルは児童書ですが、私の中では叙事詩のような大人のメルヘンとも。時代、国籍、世代を問わず、すべての人々に共通する”愛“がテーマです。「人がその友(他者)のために命懸けになること、これよりも大いなる愛はない」

上記のように聖書の言葉の変化球的な表現があちらこちらに見当たることにお気づきかも知れません。例えば、テーマの“愛”のほかに、神話の海の白い鳥の独白“すべてのことには時があり、今がその時“、”その時は、夜の盗人のように忍びよっていた“、さらに、いざという時には腰の帯を締めなおすという行為。海中の柱の12本という数。など。それとなく表現された箇所はまだあります。小学校高学年の子供たちには、海は全部でいくつあったでしょう?今日海、昨日海、神話の海のほかに?などとクイズのように遊んでみるのもいいかもしれませんね。大人も子供もファンタジーの世界を自由に楽しんで頂けましたら嬉しいです。
親の海外赴任先で子供たちは、実は大変な思いをすることはよくあることです。異文化の中に言葉が不自由なままいきなり放り込まれて。それでも彼らがたくましく楽しく生きてゆけるのは、友達からの助けや、所属するコミュニティーの人々があたたかく見守ってくれるからでしょう。気がつくとひと回り成長していたりして、ほんとに嬉しいものですね。さて、「なぜお魚にしたの? なぜ、ブリの坊やなの?」と聞かれることがあります。
そうね、むかしある時、まるまる一匹の巨大なブリを頂きました。その勇壮な姿、鋭くて澄んだ目は威厳に満ちていて。その反面、固太りのぷりぷりとした紡錘形の体躯は、幼い頃の息子の体にそっくりだったので、ブリに愛着がわいたことが理由の一つ。
もうひとつの理由は、私は海が大好きで、様々なイメージの海の中で主人公の小魚を泳がせてみたいと思ったからです。海はあとがきにもありますが、日本、海外、そして小説の中の海からも。「なぜ、石臼?」もよく聞かれます。
石臼で挽いた粉でパンを作るという行為。文明の始まりから、今でも使われる人類の生活必需品である石臼ですが、ある時、地震や航海中の難破などで深い海の底に沈んだままに。神話の海には今も、人類の古い文明のかけらが沈んだままだとしたら、何ともロマンを感じます。事実、世界の各地に石臼にまつわる伝説が存在することを資料で読みました。

宣伝になってすみません。本はMAZONで入手できます。10月末にはAMAZONから電子書籍も購入可能です。
幻冬舎の自費出版本の販売方針は、当然ながらなるべく在庫を抱え込まないこと。なので、全国(北海道から沖縄まで)250以上の書店へすでに配布されています。売れ残りを引き取る必要がないのは、私のような素人の著者にはとてもありがたいことです。
もしお読みいただけましたら、そしてワインでも頂けながら秋のひと時、おしゃべりでもできましたら幸せです。
お互いに元気に過ごしましょう。

 

「チャンプ散策の会」が発足しました

「山の会」は2002年3月、高尾山・城山行きでスタートして以来、首都圏の山や渓谷を日帰りで、また時には白神山地、知床半島などへ泊りがけで遠征するなど活発な活動を続けてきました。一方「東京探訪の会」も2011年5月、古河庭園・岩淵水門を皮切りに都内と近郊の名勝を訪ねて回を重ねること20回に及びます。2020年以後、コロナ禍のため両会ともしばらく自粛を余儀なくされていましたが、本年4月、チャンプ本部が山本代表の埼玉県日高市の新居に移った機会に、山の会はその近くの飯能方面の散策を行いました。5月チャンプ例会でその報告をされた幹事の木村さんから、会員の高齢化により山の会もこれまでと同じような登山を主体にした活動は難しくなり、野外の散策にシフトしていき、東京探訪の会と重なる内容になるだろう、とのお話がありました。そこで両会の幹事(木村と宮尾)が協議し、この機会に二つの会を一緒にして、新しい活動会を作ることに合意しました。そこで新しい活動会の名称、活動内容などについて皆様にのアンケートを実施しました。皆さまから多くの回答をいただきそれを元に幹事一同、協議をした結果、下記のごとく取り決めましたのでご報告申し上げます。

①新しい活動会の名称:チャンプ散策の会
②運営方針
(1)年2回(寒さ暑さに厳しい時期を避け春と秋)例会を開催する。
(2)例会テーマは日帰りできる範囲で、野外散策、名勝(公園、庭園)見学
文化的施設(美術館、博物館など)見学を主体とする。
(3) 例会のスケージュールはメンバーの高齢化を考慮し、散策・見学は午前中に済ませ、懇親昼食会を行って解散とする。
③幹事(敬称略・五十音順)安斉渥子、木村勝規、手島達夫、内藤尚、中林由行、宮尾賢の6名とし、一回に3名ずつで担当する。
④アンケート回答にあった要望
【(1)健脚度に応じて行先ランク付け、(2)季節感を反映させるなど】に出来る限り対応するよう心がける。
⑤一部の方から要望のあった一泊旅行については、この会ではなく別の方法で対応していただく。
⑥本年秋例会の予定:紅葉を愛でる会を11月下旬~12月上旬に予定する。候補地としては新宿御苑、神宮外苑などを考えている。詳細は10月下旬に決定し、改めてご案内する。幹事は安斉渥子、木村、宮尾。
⑦次回は来年春開催(行先未定)、幹事は手島、内藤、中林。
尚、チャンプ散策の会の運営、活動内容などにつきご提案、ご質問などございましたら、どうぞいつでも上記幹事の誰かにお知らせください。(宮尾 記)

 

活動会報告

少しずつ活動が再開されています。「コーラス」「英語の会」「健康と栄養」[スケッチ散策会」「チャンプ散策の会」など。

1.英語を共に学ぶ会
7月23日に第247回を、9月24日に第248回を開催。合間に資料の交換や回し読みも。

2.健康と栄養を考える会
毎月1回、短時間ZOOMで開催。  (幹事:原田規義)

3.チャンプ・LINEの会
常時自由なトーク交換が行われています。(幹事:手島達夫)

4.チャンプ・散策の会
「山の会」と「東京探訪の会」が合併して新しく発足しました。11月に第1回を催行予定(右欄の報告参照・幹事:6名)

5.コーラスを楽しむ会
6/10に第1回、10/14に第5回を実施、毎月第2金曜日の10:00~12:30に開催します。(幹事:中林由行)

6.スケッチ散策会(関西)
11/19に久しぶりに京都で再開の予定

以下は現在休止中です。

7.ゴルフ愛好会  

8.スピリチュアル懇親会

9.社会貢献ボランティア会 

10.日本文化を語る会 

11.海外を見てみる会 

12.チャンプハウスⅡを考える会

次回例会案内

次回 チャンプ例会について

  • 本部総会・忘年会:12月17日(土)12:00~14:00
    会場:新宿三井クラブ(三井ビル54階)
  • 関西支部例会・忘年会:12月15日(木)17:30~
    会場:会場:大阪市中央区本町3丁目6-4本町ガーデンシティ 味吉兆「ぶんぶ庵」アクセス:御堂筋線「本町」駅 ⑦番出入口直結

編集後記

やっとコロナが収まってきたようです。インバウンドの規制も解除されて経済の回復することが期待されます。屋外や離れていればマスクなしでもいいはずなのですがすっかりなじんでしまったせいかまだマスクなしでは不安が残ります。同調圧力の強さもありますがこれが日本人の課題でもあり良さでもあるのでしょう。本号で紹介した島田氏のスピーチで「非認知能力」を初めて知りました。認知能力重視が競争や格差社会を助長してきたということでしょう。チャンプの成熟人が積極的に子供たちと接してゆくことが望まれます。グリット(生き抜く力)も興味深いですが、奥田さんのメルヘン「ざぶん ざぶ~ん」のブリの坊やケンは他者への愛とグリットの両方を持っていたと言えます。 ニュースレターを読んで何か感想があればお寄せください。誌上で紹介させていただきます。 (中林 記)